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(2) 監査範囲の制約

 監査人は、重要な監査手続を実施できなかったことにより、無限定適正意見を表明することができない場合において、その影響が内部統制報告書に対する意見表明ができないほどには重要でないと判断したときは、除外事項を付した限定付適正意見を表明しなければならない。この場合には、実施した監査の概要において実施できなかった監査手続を記載し、内部統制報告書に対する意見において当該事項が財務諸表監査に及ぼす影響について記載しなければならない。
 監査人は、重要な監査手続を実施できなかったことにより、内部統制報告書に対する意見表明のための合理的な基礎を得ることができなかったときは、意見を表明してはならない。この場合には、内部統制報告書に対する意見を表明しない旨及びその理由を記載しなければならない。

〔評価範囲の制約に係る監査上の取扱い〕
 監査人は、「やむを得ない事情」により、内部統制の一部について十分な評価手続を実施できなかったことにつき正当な理由が認められるか否かについて慎重に検討しなければならない。監査人は、やむを得ない事情により十分な評価を実施できなかった範囲を除き、一般に公正妥当と認められる内部統制の評価の基準に準拠し、財務報告に係る内部統制の評価について、すべての重要な点において適正に表示していると認められると判断した場合には、内部統制監査報告書において無限定適正意見を表明する。この場合、監査人は、経営者がやむを得ない事情によって評価範囲に含めなかった範囲及びその理由を内部統制監査報告書に追記しなければならない。
 なお、経営者の評価手続の一部が実施できなかったことに正当な理由が認められるとして無限定適正意見を表明する場合には、次の点に留意しなければならない。
イ.経営者による財務報告に係る内部統制の有効性の評価が、やむを得ない事情により十分な評価手続を実施できなかった一部の内部統制を除き、全体として適切に実施されていること。
ロ.やむを得ない事情により、十分な評価手続を実施できなかった内部統制の範囲が、財務報告に係る内部統制の全体に及ぼす金額的、質的影響が重要な欠陥に該当するまでには至っていないこと。