(5)4つの目的の関係
内部統制の4つの目的である業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守及び資産の保全は、それぞれ固有の目的ではあるが、お互いに独立して存在するものではなく、相互に密接に関連している。
内部統制は業務に組み込まれ、組織内のすべての者によって遂行されるプロセスであって、いずれか1つの目的を達成するために構築された内部統制であっても、他の目的のために構築された内部統制と共通の体制となったり、互いに補完し合う場合もある。
金融商品取引法で導入された内部統制報告制度は、経営者による評価及び報告と監査人による監査を通じて財務報告に係る内部統制についての有効性を確保しようとするものであり、財務報告の信頼性以外の他の目的を達成するための内部統制の整備及び運用を直接的に求めるものではない。しかしながら、財務報告は、組織の業務全体に係る財務情報を集約したものであり、組織の業務全体と密接不可分の関係にある。したがって、経営者が財務報告に係る内部統制を有効かつ効率的に構築しようとする場合には、目的相互間の関連性を理解した上で、内部統制を整備し、運用することが望まれる。